104 、上京五日目.1
五日目の朝、5時過ぎに目が覚めた。
「朝駆け」として6時位に守叔父さんの家へ行こうと考えていたので、十分間に合う時刻であった。
日の出は6時34分のため、カーテンを開けても外は暗かった。
ポットでお湯を沸かし、コーヒーを煎れた。
朝食を食べるには少々早いため、即席みそ汁を一杯だけ飲むことにした。
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5時半に宿を出た。 ゆっくりしたペースで守叔父さんの家を目指した。
6時前に守叔父さんの家の近くに到着した。
クルマは駐車場にとまっている。フロントガラスにサンシェードも付けられていた。
南側の部屋の遮光カーテンは閉まったままであった。
カーテンの隙間から漏れる光は無いので、室内の電灯は点いていないようだ。
マンションのエントランスを通り抜け、廊下を進み、守叔父さんの部屋の玄関前で立ち止まった。
玄関横のスリットや風呂場らしき窓をチェックしたが、室内の電灯は点いていないようだった。
すでに、仕事に出掛けてしまったのだろうか? それとも、まだ、寝ているのだろうか?
玄関チャイムを押そうか考えたが躊躇した。
そして、一旦、その場を離れることにした。
エントランスから出て、最寄りの公園に向かい、そこで、深呼吸を3回して心を落ち着けた。
まず、守叔父さんの所在を確認するためにLINEメッセージを送ることにした。
「守叔父さま おはようございます。
甘太郎です。
朝の散歩で、家に来ました。」
2021/12/3 5:56
「すでに、出社されましたか?」
2021/12/3 5:57
1つのメッセージならば気付かない事もあるだろうと考え、少し間を開けて2つのメッセージを送信した。
なかなか返事が返ってこなかった。
3分待っても返事が戻ってこなかったので、LINE音声電話を掛けることにした。
10秒超、少し長めの呼び出し音を待ったが、守叔父さんは電話にも出てくれなかった。
家の灯りは消えており、電話連絡にも反応が無い。
仕事中で、かつ、忙しいのだろうと判断することにした。
家に守叔父さんがいないならば、玄関チャイムを押す事に躊躇はいらない。
もう一度、守叔父さんのマンションへ行き、玄関チャイムを押すことにした。
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玄関チャイムを押し、心の中で数を数えはじめた。
「30」まで数えて反応が無ければ、帰ることにした。
「1,2,3,・・・, 29」
もうすぐ数え終わると思った「29」 のタイミングで、玄関ドア越しの室内から微かな物音が聞こえたので、カウントをやめ、人の気配を探った。
間違いなく、誰か人がいる!
そして、その人の気配が玄関に近づいてきた。
しかし、人の近づく気配はあるものの、室内の灯りは点かないのか、廊下に面した窓や玄関横のスリットのすりガラスから光が漏れ出てくることはなかった。
近づいてきた人は、間違いなく玄関ドアの反対側にいる。
少し不気味な感じがした。
(つづく)
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