2、Mission.1
なんだか、急を要する事なのだろうか?若干の焦りを感じた最初の瞬間であった。
まさか、この焦りが、どんどん両肩にのしかかり、自分が自分で無いような感覚にまで陥ることになるなんて、その時は、一切知るよしも無かった。
豊治叔父さんから入金連絡を受けてすぐ、銀行へ記帳しに行く事にした。
豊治叔父さんの早急な入金に、こちらも早急な対応が必要ではないか・・・?と思い、気持ち、心が先走っているような感覚さえ感じ始めた所だった。
記帳のラインプリンターの音が、ギコーとの音がやみ、シュッと出てきた通帳を見て、ちょっとだけ目を疑った。
入金35万円??? 確かに今しがた、〇〇円入金したとの声を聞いてはいるが、その数字は、僕の耳には届いていなかった。
記帳すればわかるから、再度聞き直す必要ないと思い、記帳で出てくる金額を楽しみにしていたのだが・・・。
予想外の大金。
鹿児島・羽田間の航空券の往復旅費プラス若干の支度金くらいが入金されるのだろうと予想していたので、まっ10万円プラスアルファ位だろうと思っていたのに、蓋を開けたら35万円、、、、。
なんだか、大変な仕事を二つ返事で引き受けてしまったのではないか?と少々、後悔し始めた時でもあった。
間違った金額を振り込まれているかもしれないし・・・。
多めに入った分を返送すべきだろうと思っている最中、
豊治叔父さんから電話がかかってきた。
何? 一体、なんだろう・・・? 訳がわからない。
守叔父さんの家に行くためには、下準備が必要だって言い出したのだ。
そのための費用が含まれているってことだ。
また、日当が一万円、そして20日分を振り込んだって言い出した。安否確認、様子伺いに20日間なんて掛からないだろう!!!!
なぜに、守叔父さんの家にすぐ近づいてはいけないのか?
疑問は、深くなる一方であった。
(つづく)