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2022年3月23日水曜日

本日、アップします。「泣けない人」その6

「泣けない人」その6

 

『6、Mission.1 下準備(1) 情報収集4』

 

本日、PM7:00にアップします。

 

ご期待ください。

2022年3月16日水曜日

「泣けない人」その5

5、Mission.1 下準備(1) 情報収集3

最初は、東京旅行のついでに、守叔父さんに会って、そして、鹿児島に戻れば良いなと、考えていた。
が、守叔父さんの連絡を待つ時間と共に、色々な事を頭の中でシミュレーションし始めた自分がいた。つまり、最初の自分の心とは、少しずつ、変化していた。

そこには、遊びに行けるという期待だけでなく、迷い、戸惑い、後悔、不安、勇気などの様々な感情が湧いては消え、また別の感情が湧きと言った風で、色々な感情が入り混じり、混沌(こんとん)としていた。

そんな状況で、守叔父さんからの返事を待ちつつ、豊治叔父さんへのメッセージを送信した。
 


「守おじに、ショートメール入れてま
すが、まだ返事がありません。 遊
びに行くと言う、取っ掛かりを準備
中です。」
2021/11/22 19:22
 


「めぐみおばさんへ連絡しようと思い
ます。」
2021/11/22 19:23
 


たて続けに2通ショートメッセージを送信。
即座に、豊治叔父さんより返信あり。
 


「了解です。ありがとう😊」
2021/11/22 19:24
 


豊治叔父さんからのその返信を受け、その日の作業は終了とすることとし、ただひたすら、守叔父さんからのリアクションを待ち続ける事となった。

そして、翌朝を迎える事となった。

ひたすら、「待つ」と言うのも、難儀(なんぎ)な事で、目が覚めた早朝から、メールチェックをしてみるが、守叔父さんからの返信は無かった。

この頃は、ある意味、返事が無い事を期待している自分も居た。守叔父さんが、何らかのトラブルに巻き込まれている可能性が高まったと、考えられるからだ。

もちろん、守叔父さんがトラブルに巻き込まれていない事が良い事。
そうすれば、ただ単に旅行の途中で、会うだけで済むこととなる。

しかし、様々な感情に苛(さいな)まれている私にとっては、トラブルがあり、そのトラブルを解決しよう!と言う目的のある方が、上京することへの不安を消し去る原動力となり得た。

その結果、心だけが、勝手にトラブル解決へのアドベンチャーをスタートしはじめたのである。

逸(はや)る気持ちを抑えるために、日課の散歩へと出かける事とした。

高低差約100mの散歩道。いつものルートである。行程(こうてい)は約1時間。

いつもより興奮しているのか、歩幅が広く、そして、リズムが早いのだろうか、その最も標高の高い所で、いつもより汗ばんでしまい、タオルで髪の毛をひたすら拭く事となった。

息もいつもより上がり、心拍数もだいぶ上がっていた。

(つづく)
 

2022年3月9日水曜日

「泣けない人」その4

4、Mission.1 下準備(1) 情報収集2

情報を集める!

数少なく、また、一方的に流れてくる豊治叔父さんのメッセージのみを元にアクションするには、心許(こころもと)ない。

守叔父さんへ、直接、ショートメッセージを入れてみることにした。
 

 

「柑太郎です(^_^)/
ご無沙汰してます、お元気ですか?」
2021/11/22 16:44
 

 

以前ならば、ほんのチョッと待っただけで、電話が掛かってきた。のに、
 

 

30分経過、

1時間経過、

2時間経過、


 

なぜか、いくら待っても、そのショートメッセージへの返答は無かった。

豊治叔父さんの指示通り、めぐみ叔母さんへ連絡を取るべきか、守叔父さんへ、再度ショートメッセージを送信するか?

悩んでいるときに、ふと、ある事を思い出した!

守叔父さんは、二台の携帯電話を持っており、仕事用とプライベート用を分けていた。
先ほどは、そのどちらへメッセージ送信したのか、確認していなかったのだ。

送信先の番号を確認すると、仕事用の電話であった。

今日は、お仕事の休みの日かもしれない。
慌てずに、プライベート用の番号を確認し、ショートメッセージを送信した。

 

「守おじさま
お疲れ様です、ご無沙汰してます。
いかがお過ごしですか?
柑太郎です(^^)」
2021/11/22 18:57


 

30分経過、

1時間経過、

2時間経過、

4時間経過、



しかし、これまた同様に、いくら待ってもリアクションが帰ってこなかった。
いつのまにか、夜中12時を回っていた。

やはり、何らかのトラブルを抱えているのかもしれない。

引きこもりから若干だけ脱却した私には、トラブルを抱えているかもしれない人へ、直接電話するだけの勇気はなかった。
守叔父さんへ、直接電話を掛けることに躊躇(ちゅうちょ)してしまい、結局、一日を棒にしてしまう事となった。

(つづく)

 

2022年3月2日水曜日

「泣けない人」その3

3、Mission.1 下準備(1) 情報収集

アクションするには、すなわち、行動するには、まず、「情報」が必要。

「守叔父さんの家にすぐ近づいてはいけない。」との言葉!が、一体、どういう事なのかを調べなければいけない。

そのような事を考えているときに、豊治叔父さんからメッセージが届いた。

携帯電話のショートメッセージで届いたものである。


「依頼は大田区に居る65歳の弟(君の守叔父さん)のことです。 私は、認知症と診断された妻の介護をしながら家事全般をやっているので様子見に行けません。 2年前からのコロナ禍で守の懸案問題も殆ど進展せずに連絡も途絶えています。 上京して守の家に寝泊して観察して貰いたいのです。 経費を振り込みますので宜しくお願いします。 詳細は電話します。」


「寝泊して」って書いてあるのに、家にすぐ近づいてはいけない???
なぜ・・・??????

疑問を抱えている最中に、電話が音と共に震え、次のメッセージが届いた。


「一応、めぐみ叔母さんにTELして確認して下さい。 又、今のところ建君からの連絡は有りません。」


めぐみ叔母さんは、アメリカのシアトル郊外に住む「私の母の妹」(七人兄弟の6番目)。守叔父さんのすぐ上の姉。
私にとっては、守叔父さんの次に、頭の柔らかい人であり、豊治叔父さんより、ずっと話し易い人。

めぐみ叔母さんの米国の家には、20年程前の事、2度訪れたことがある。一回目は、私一人で行き、1週間の滞在。二回目は、一回目の翌年(アメリカ同時多発テロ事件911のあった年)、私の母、私の祖母(母の母)を伴って、一か月半くらいホームステイをさせて貰った経験もある。

夫はスコットランド系アメリカ人、そして、三人姉妹の母親でもある。なので、私にはアメリカ人の叔父さんと、ハーフの従妹がいるって事になる。

長期間滞在させて貰ったおかげで、なぜ、米国へ移住したのか?など、めぐみ叔母さんの人生にかかわる事まで、色々な話をした事がある。そのため、気心の知れた間柄であり、母の兄弟姉妹の中で、一番、私の人生に影響を与えてくれている人だと思う。

そのめぐみ叔母さんへ電話しろって・・・?

そして、建(たてる)君とは、守叔父さんの二人息子のうちの長男である。その建君から連絡が無い?

この、続いて届いた2通のメッセージでは、より謎が深まっただけとなった。

(つづく)
 

本日、アップします。「泣けない人」その3

「泣けない人」その3

 

『3、Mission.1 下準備(1) 情報収集』

 

本日、PM7:00にアップします。

 

ご期待ください。

2022年2月23日水曜日

「泣けない人」その2

2、Mission.1 訝(いぶか)しい旅費

 

豊治(ぶんじ)叔父さんから、銀行に旅費を振り込むから、銀行口座教えてとの連絡があり、連絡した後、わずか小一時間で、入金したよとの連絡。

なんだか、急を要する事なのだろうか?若干の焦りを感じた最初の瞬間であった。

まさか、この焦りが、どんどん両肩にのしかかり、自分が自分で無いような感覚にまで陥ることになるなんて、その時は、一切知るよしも無かった。

 

豊治叔父さんから入金連絡を受けてすぐ、銀行へ記帳しに行く事にした。

豊治叔父さんの早急な入金に、こちらも早急な対応が必要ではないか・・・?と思い、気持ち、心が先走っているような感覚さえ感じ始めた所だった。

 

記帳のラインプリンターの音が、ギコーとの音がやみ、シュッと出てきた通帳を見て、ちょっとだけ目を疑った。

入金35万円??? 確かに今しがた、〇〇円入金したとの声を聞いてはいるが、その数字は、僕の耳には届いていなかった。

記帳すればわかるから、再度聞き直す必要ないと思い、記帳で出てくる金額を楽しみにしていたのだが・・・。

予想外の大金。

鹿児島・羽田間の航空券の往復旅費プラス若干の支度金くらいが入金されるのだろうと予想していたので、まっ10万円プラスアルファ位だろうと思っていたのに、蓋を開けたら35万円、、、、。

なんだか、大変な仕事を二つ返事で引き受けてしまったのではないか?と少々、後悔し始めた時でもあった。

 

間違った金額を振り込まれているかもしれないし・・・。

多めに入った分を返送すべきだろうと思っている最中、

豊治叔父さんから電話がかかってきた。守(まもる)叔父さんの家には、すぐには近づくなよ!って・・・?

何? 一体、なんだろう・・・? 訳がわからない。

 

守叔父さんの家に行くためには、下準備が必要だって言い出したのだ。

そのための費用が含まれているってことだ。

また、日当が一万円、そして20日分を振り込んだって言い出した。安否確認、様子伺いに20日間なんて掛からないだろう!!!!

 

なぜに、守叔父さんの家にすぐ近づいてはいけないのか?

疑問は、深くなる一方であった。

 

(つづく)

 

本日、アップします。「泣けない人」その2

「泣けない人」その2

 

2、Mission.1 訝いぶかしい旅費

 

本日、PM7:00にアップします。

 

ご期待ください。

2022年2月16日水曜日

「泣けない人」その1

1、Mission.1 prologue

今更、社会に出て、自分が活躍する事になるなんて・・・。
引きこもり歴10年を超え、人生の一番脂の乗った時期を無駄に過ごした50代前半の私が、こんな事に引き摺(ず)り込まれる事になるとは、全くもって予想なんかできなかった。

その始まりは、何気(なにげ)ない、たった一本の電話だった。

母への電話だったのだが、なぜか、私に代わって欲しい様子だった。

母の弟、私から言うと叔父さんにあたる。名は五十路豊治(いすゞぶんじ)。少々、頭のお堅い、自称物理屋さん。私と比べて言うと、失礼かもしれないけど、物理好き位のおじさんなんだけどな・・・。以前、私がJEMSTACに勤務してた時、当時の理事長の出版した本を叔父さんへ貸したけど、まだ、戻ってこない。今度、遊びに行った時には、必ず取り返してやろう!と思っていた矢先の電話だった。

電話の主である豊治叔父さんは、東京の八王子在住。私の住処は、鹿児島県の霧島。
その距離の離れた所から、私へのリクエストは、なんと、母の7人兄弟姉妹の末っ子の叔父さんの様子伺い、所在確認、安否確認であった。住所は、東京の大田区。つまり、同じ都内在住の兄弟をなぜ、鹿児島の私が様子伺い・・・? 

その末っ子の叔父さんは、豊田守(とよた まもる)叔父様で、他の6人の兄弟姉妹とは、ちょっと異質で、頭の柔らかい人で、僕は、叔父さんと話すのが楽しかった。僕が、学生時代に、守叔父さんが中野に住んでいる頃に、叔父さん家に短期ではあるけど、居候した事もあった。 

外車好きな守叔父さんは、ベンツ、BMW、プジョーなどを歴々(れきれき)乗っていた。私との待ち合わせ場所に、颯爽(さっそう)とそれらの車で乗り付け、僕は恐る恐るその助手席、国産車で言うところの運転席側に乗り込む事がほとんどだった。 
ところ構(かま)わず、駐停車禁止であろうが、侵入禁止の場所であろうが、私の顔を見つけると側近(そっきん)まで車で乗り付ける姿には、呆気(あっけ)に取られることが日常茶飯事(にちじょうさはんじ)であった。 

でも、その颯爽とベンツで現れるおじさんの様子を伺う・・・?どう言う事だろうと訝(いぶか)しがったが、引きこもりから若干だけ脱却した私にとっては、10数年ぶりの東京は魅力的で、二つ返事でその役を引き受けたのであった。 

 

(つづく)