126 、上京六日目.7
浮島町公園の最寄りの駐車場は、高速道路浮島入口の手前の交差点を右折するとすぐ見つかった。
駐車料金は4時間で千円であり、公園でのんびりできる料金であった。
駐車場を出て公園へ向かい歩み始めると、すぐに飛行機の到来があったため、私と守叔父さんは、
「ウヮー、キター!」
(うゎー、来たー!)
「うゎー、来たー!」
と、ともに声を挙げることになった。
100メートル程歩き、交差点の横断歩道を渡ると浮島町公園の入口に到着した。
入口の看板には、「海風の森 川崎区市民健康の森(浮島町公園)」と記されていた。
公園の入口付近は木が多く立ち並んでおり、視界が悪かったが、歩み進めるとすぐに広々とした光景にたどり着いた。
多摩川河口から東京湾に海が広がり、その水景の先に羽田空港が見えた。
守叔父さんは歩きながら、
「キタ、キター!
マタ、キター!」
(来た、来たー!
また、来たー!)
と何度も何度も、遠くを指差して興奮していた。
目を凝らして、その指先の指す方を見ると、着陸態勢の飛行機が複数近づいているのを見つけることができた。
よく見ると、ほぼ同時に着陸するような接近であった。
羽田空港には4つの滑走路があり、平行する滑走路があるため、同時に着陸することができるようだ。
機体がどんどん近づき、最接近した後、少し離れたところで着陸する様子が見られた。
私はカメラを取り出し、飛行機の撮影を始めた。
次から次に飛来するそれぞれの機体を狙って撮影した。
飛来する飛行機が途切れた時に、撮影したものを見直していると、同じフレームに別の機体が写り込んでいるものがみつかった。
駐機中の飛行機ならば同じフレームにたくさんの飛行機を入れて撮影することができるが、一枚の写真に飛んでいる飛行機を複数機入れることは難しいだろう。
たまたま運よく撮影されたものではあったが、私にとって初めての経験であったため、内心非常に興奮していた。
複数機写っているのを見つけて以来、意識して同じフレームに複数の機体を入れて撮影することにチャレンジしはじめた。
そのチャレンジに集中し、完全に自分の世界に入り込み、撮影に集中する時間が続いた。
そして、遂に同時に「3機」飛行している写真を撮影することができた。
心の中で「やったー!」と叫んでいるときに、守叔父さんの「カエロウ!(帰ろう!)」という言葉が耳に入ってきた。
すでに、写真を撮影しはじめてから1時間が経過していた。
「同時に3機」の撮影ができたことにより満足できたので、素直に「帰ろう!」と相づちをうった。
守叔父さんもたくさんの飛行機を見ることができて満足できたようで、
「スゴイネ!、スゴカッタネ!」
(凄いね!、凄かったね!)
と言った。
(つづく)