2024年11月6日水曜日

「泣けない人」その124

 


124 、上京六日目.5

豊治叔父さんからのメッセージによって、疑問が増えたが、会社のトラブル云々の前に、ともかく、病院へ連れていく事が最優先である。

2年前に、守叔父さんの意思が強くて病院へ行かなかったとするならば、今回も病院へ行く事は難しいことになることも予想される。

私より歩くのが早く、体力もある守叔父さんを無理やり病院へ連れて行く事はできないだろう。 

守叔父さんの意思を変えて、病院へ行かせるしかない。そのためには時間がかかることになるかもしれない。 少しだけ、言い訳的なメッセージを豊治叔父さんへ送信することにした。 

 

「自分が若く見える事が、現在の守叔
父さまの自尊心を守っている状況で
す。そのプライドを傷つけると、一
挙に老け込んでしまうのではないか
と心配しており、なるべく、傷つか
ない状況を作れることを希望して行
動しているので、少し、まどろっこ
しく感じるかもしれませんが、ご容
赦くださいませ。 脳の話しは、豊
治叔父さまからの連絡分は、良く理
解しております。 認知に関して
も、以前1年前、グループホームで
働いた経験が役に立っています。」
2021/12/04 10:19



送信したのち、時刻を確認すると守叔父さんとの待ち合わせ時間の10分前であった。

慌てて外出の準備をしていると、守叔父さんから電話が掛かってきた。

電話にでると、守叔父さんはすでに私の宿の前に到着しているとの事。

急いで部屋を出ることになった。

さて、今日はどこに行くのだろう・・・?

1階に降りると、フロントの正面にシルバーの守叔父さんのクルマが停まっていた。

私は、大きめな声で
 

「おはようございます!
待たせてごめんなさい。」



と声をかけたあと、クルマに乗り込んだ。

守叔父さんは笑顔で、
 

「イヤネ、ムコウカラネ、
キョウ、ニチヨウビダッタカラ、
クルマガゼンゼン、
アレナイカラ、ハヤカッタ。」
(いやね、向こうから、
今日、日曜日だから、
クルマが全然、
あれ無いから早かった。)


と言った。 交通渋滞が無かったから早く着いたという事だろう。

私が「そうだったんだ。」と相づちを打つと、すぐに、
 

「ドコイク?」
(どこ行く?)


と私に聞いてきた。 私の行きたい所に、連れて行ってくれるようだ。

私はすぐに、行きたい所「浮島町公園」を思いついた。

3日前に「浮島町公園」の近くまで連れて行って貰ったけれど、駐車場が分からずに行けなかった場所である。 

再度調べると、駐車場が近くにあることが分かっていた。

「浮島町公園」と言っても伝わらないと思い、

 

「ボウリング場の交差点を左に行くところ、
駐車場があるみたい!
飛行機を見に行こう!」


と伝えると、

 

「アア、アソコ、
ワカッタ。」
(ああ、あそこ、
分かった。)


と、すぐに行き先を理解して、クルマを発進してくれた。

(つづく)

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