127 、上京六日目.8
駐車場からクルマを出し、移動を開始した。
守叔父さんが、
「ドコ、イク?」
(どこ、行く?)
と聞いてきた。
私は守叔父さんが病院へ行く事を受け入れてくれた事と飛行機の写真をたくさん撮影できたことの二つの大きな収穫に満足していた。
そのため、すぐには、やりたい事や行きたい所を思いつきそうになかったので、
「叔父さんの行きたい所に
行こう!」
と返事を返した。
守叔父さんは、少し考えた後、
「OK!」
と言った。 さて、どこに行くのだろう? また、りりぃさんとの思い出のある場所に行くのだろうか・・・?
ボウリング場のある交差点を左折して、産業道路(東京都道・神奈川県道6号東京大師横浜線)を南下しはじめた。
また、横浜方面へ行くようだ。
ランドマークタワーに行った時と同じルートを進んでいた。
しばらくして、大きな音量でカーラジオが流れている中、確認しなければならない事を思いだした。
守叔父さんは、「健康保険証」を持っているのだろうか?
「叔父さん、健康保険証って持ってるの?」
と聞いてみた。
「エッ、ナニ?」
(えっ、何?)
と分からないようだった。 再度、
「健康保険証、保険証、
病院に行くときに使うこんなやつ」
とジェスチャーでカードであることを伝えると、うなずいて理解したような表情であった。 しかし、口から出てきた言葉は、
「メンキョショウ、モッテイキマス。」
(免許証、持っていきます。)
であった。「健康保険証」の事を「免許証」と間違って言ったのだろう。
運転中のため、保険証の有無は後ほど再確認が必要だろうが、私の直感では守叔父さんは健康保険証を所持しているように感じた。
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大黒ジャンクションをグルっと回り、横浜ベイブリッジを渡ったが、遠方の視界が悪く、富士山は見えなかった。
本牧ふ頭を通過して、山下公園を右手に見ながらクルマを進めた。
山下公園を過ぎて一つ目の交差点を右折し、前回とは違うルートを進みはじめた。
そのまま直進し続けると、横浜港大さん橋国際旅客ターミナルであった。
守叔父さんは躊躇することなく、ターミナルへクルマを進めた。
私は知らなかったが、ターミナル内に駐車場があるようだ。
ココも、守叔父さんの行きつけの場所のようだ。
「リリィチャント、
ココキタ。」
(りりぃちゃんと、
ここ来た。)
との事、私の予想した通り、りりぃさんとの思い出の場所巡りであった。
土曜日であったが、すんなりと駐車場にクルマを駐めることができた。
(つづく)
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