私の覚えている記憶をもとに病院での出来事を記します。
残念ながらボイスレコーダーに残されたものとは異なるものです。
「泣けない人(病院編)」 その8 の部分から時間的に重複します。
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「泣けない人(うろ覚えの診察室編) その1」
病院の診察室で、守叔父さんの認知機能の問診中。
医師による質問に対して、守叔父さんが答えるという会話のキャッチボールが続いている。
医師の質問は難しいものではなかったが、守叔父さんの誤答が続いていた。
一問、一問と誤答が増えていくことにより、守叔父さんの認知機能の低いことがどんどん明らかになっていった。
問診の一つなのだろうが、おもむろに医師が、守叔父さんの目の前に人差し指を差し出した。
そして、
「右手の人差し指で、この指をタッチしてください。
次に、自分の鼻をタッチしてください。」
と医師が言った。
守叔父さんは、何?って顔をして、なかなか、行動に移さなかった。
医者とはいえ、他人の指に自分の指をタッチするのは、嫌なのだろうか・・・?
少し時間をあけた後、
「指にタッチしてください」
と再度医師は言った。
守叔父さんは、
「ワカラナイ」
と答えた。
単純な指示を守叔父さんが理解できなく、そのため、指示通りの行動ができなかったようだ。
私は、「単純な指示を理解できないことが判明した。」ことによって、とても大きな精神的なショックを受けたのだった。
続いて、医師は一枚の紙とペンを守叔父さんに渡して、
「この紙に、四角形を描いて、
その四角形の中に丸を描いてください。」
と言った。
「(ペンを手に取ると)
ナマエ?」
と言った後、漢字で「豊田守」と紙に書いた。
「丸」や「四角形」という言葉も理解できない様子だった。
これまた、単純な指示を理解できないことが明らかとなった。
守叔父さんがごく単純なことが、たて続けにできないことが明らかになり、私は再度精神的なショックを受け、気が遠くなるように感じた。
ここ数日を共に行動していた守叔父さんは、この様な単純なことすらできない人になっていたと思うと、残念で、残念で、堪(たま)らなくなった。
これ以上、調べても意味ないのでは?とも感じたが、医師による問診は続いた。
「今から三つの言葉を言いますので、
覚えて下さい。後ほど、聞きますので、、、。
「◯◯」、「◯◯」、「◯◯」」
・
・
・
いくつかの問診が続いた後、
医師は、
「先ほど、覚えてもらった
三つの言葉は何ですか?」
と言った。
守叔父さんは何の事だろう?という顔をして、
「ミッツノコトバ?」
(三つの言葉?)
と語尾を上げて疑問形で答えた。 覚えていないようだ。
「三つの言葉は、何でしたか?」
と再度、医師が言ったが、守叔父さんの口からは言葉が出てこなかった。
医師は、答えられない事を確認すると、カルテに問診の結果を書き込み、
「問診は以上です。
お疲れさまでした。」
と言った。
(つづく)
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