22 、上京初日.3
新たな作戦本部に入室。
鹿児島から1,000km近く離れた場所が、新しい作戦本部である。
この作戦本部から守叔父さんの家は、直線距離で1km位で、徒歩20分圏内。
千分の一に、間合いを詰めたことになる。
早速、荷物だけ置いて、守叔父さんの家を目指そうかとも考えたが、深い深い深呼吸をして、心を落ち着けて、キャリーケースを壁際に置いた。
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作戦本部は、一人暮らし用のワンルームマンションに近い間取りであった。
いわゆる、1Kと言ったものである。
キッチンと居室の間には扉があり、その扉を閉めると玄関の外の物音はほとんど聞こえない。防音性は高そうな作りである。上階や隣室に宿泊客が居るのかどうかの判断がつかない感じがする。
居室内には、横長のゆったりした机があり、一般的な事務机よりも横幅は広く、ノートパソコンなどを持ち込めば、「ワーケーション」に十分なものであった。
木製の椅子が二脚。
大き目のシングルベッドが二つ。
32インチ型のテレビ。
エアコンは家庭用のものであり、全館空調ではなかった。
キッチンには、一口のIHコンロ。
すぐ横に、小さな冷蔵庫、冷蔵庫の上に電子レンジが設置されていた。
キッチンの下に湯沸かしポットがあった。
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一通り、室内の状況を確認した上で、最初の作業として、フロントで受け取った小包を開封した。
フロントで受け取った小包には、「スパイ7つ道具」として購入した物が無事に入っていた。
・ボールペン型のスパイカメラ
・ボールペン型のボイスレコーダー
・ワイドバンドレシーバー
それぞれのパッケージを開封し、取扱説明書をななめ読みし、それぞれの電源を確認した。
スパイカメラ、ボイスレコーダーは、USBケーブルを本体に差し込み充電。
ワイドバンドレシーバーは、専用の充電器による充電であった。
それぞれ、どのくらい充電時間を要するかわからないので、充電状態で放置する事とする。
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「スパイ7つ道具」それぞれの使い方を覚える事や動作チェックにはそれなりに時間が必要だと判断した。
第一回目の守叔父さんの家周辺を探りでは、スパイ7つ道具は無しとなる。
道具は無くとも、他に何か忘れていないかな・・・?と考えた。
そうだ、八王子の豊治おじさんへ連絡を入れるのを忘れていた。
無事、宿にチェックインしたことを連絡し、この後、守叔父さんの家の周辺を見に行くことを伝えた。
2021/11/29 18:26
(つづく)
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