63 、上京三日目.5
横浜方面へ向かっている車内。
目的地は、「ヨコハマ コスモワールド」らしい。
私は、守叔父さんから電話を受けた時にいた場所(呑川の河口)を説明するために、「三つ位先の信号を左にいったところにいた。」と伝えた。
そして、ほぼ一分後に、実際に呑川にかかった橋の上を走っているときに、「この川の河口にいたんだよ!」と、左方を指差して伝えた。
すると、守叔父さんは、
「ソウイウコトカ!」
(そういうことか!)
と返事し、理解してくれたようだった。
守叔父さんの方は、仕事の外出先から職場へ電話連絡を入れると、
「ジャ、モウ、イケバヨイヨ」
(もう、行けば良いよ)
と上司から言われ、早退を認められたようだ。
守叔父さんは、
「アレ、ナンカ タベヨウネ!
ナンカ タベヨウ!」
(あれ、なんか食べようね!
何か食べよう!)
と続けて言った。 そして、
「アッタカイ?」
(暖かい?)
と聞いてきた。
私に気を遣ってくれる優しい叔父さんである。 やはり、気配りのできる叔父さんが認知症なのだろうか・・・? と考えながら、
「こんなに早くなるとは思わなかったから、
早歩きで来たので、少し暑いよ。」
と私は伝えた。 すると、守叔父さんは、エアコンの温度設定を触りながら、
「アゲトク?」
(上げとく?)
と言った。
「暑いよ!」と今伝えたのに、「上げとく?」との返答には、困惑した。
守叔父さんは続けて、
「エアコンノオンド、25ドデ ヨイ?」
(エアコンの温度、25度で良い?)
との言葉が返ってきた。
外気温が20度位なので、温度設定を25度とすると暖房になってしまう。
なぜ、暑いと伝えたのに、「上げとく!」と言ったのだろうか???
運転している守叔父さんの両手には、黒い薄手の手袋が付けられていたので、守叔父さん自身は寒いのかもしれない。
私が暑いと答えたのにもかかわらず、エアコンの温度を上げようとする???
疑問を感じていると、
「ヤメルカ!」
(やめるか!)
と守叔父さんが言いながらエアコンを止めてくれたので、
「それで良いよ!
ありがとう。」
と答えた。温風を浴びるよりは快適だ!
(つづく)
0 件のコメント:
コメントを投稿